杉の外壁材を選ぶ時の10のポイント(良い面悪い面/メリットデメリット)

杉の外壁材Ow鎧貼りエムフェクト:カラーグレー
杉の外壁材焼き杉
杉の外壁材Ow縦貼クリア

当社は多くのお客様から、家の建築や、リフォーム・リノベーションを検討する時に「外壁材を自然の木にしたいですが、何の木が良いですか?」とか「杉の外壁にしたいですが、メンテナンスが大変ですか?」というお問い合わせも多くいただいています。


そこで今回は、外壁材に最も多く使用されている『杉』を中心に、10のチェックポイントをご紹介します。


完成した後に外壁材で後悔しないよう、このページを参考に「外壁材の素材を何にするか」決めていただけると嬉しいです!

この記事でわかること

・外壁材に杉を使用する場合のメリットとデメリット

・杉の外壁材のデザインの選び方

・杉の外壁材の塗料の選び方

目次

 [point1]杉の木材について知ろう

 [point2]ハーフログ

 [point3]鎧張り

 [point4]縦張り

 [point5]ボーダー下見板

 [point6]焼杉板

 [point7]素材ごとの特徴を知ろう

 [point8]長く使用してSDG'sに貢献する

 [point9]長く杉の木目を楽しむ

 [point10]建築日数を減らして費用を抑える

日本の杉の森

1:杉の外壁材の特徴

[point1]杉の木材について知ろう

外壁材で一番選ばれているのが『杉』について、その特徴をご紹介します。
・自然の美しさ
 杉は独特の美しい木目と色合いを持っているため、杉の外壁材は自然で暖かみのある外観となります
・調湿効果
 杉は湿度を調整する特性があり、周囲の湿気を吸収・放出することで、室内外の湿度を保ちやすくなります
・耐久性
 杉には抗菌・防腐効果があるため、杉板の仕上げに適切な塗料を施すことで、長期間の耐久性を発揮します
・森の環境の維持
 日本中に多く植林されている杉は、伐採が進まず増えすぎて森の環境に影響が出ているため、建築などに活用することで、持続性のある環境を維持することに役立ちます。
・建築費低減
 木材の中では杉は比較的軽く、加工しやすいため、取り扱いや施工が比較的容易です。このため工期の短縮による建築費の低減が可能です。
紀州杉外壁材の家

2:木の外壁材のデザインを選び方

杉の外壁材の種類とその特徴をご紹介します。
《丸太の外壁》

[point2]ハーフログ

大自然の中に佇む小屋のイメージの、憧れの丸太の外壁=「ログハウス」。従来工法は丸太を組み合わせて作りますが、毎年夏は気温が35度以上になる日が続く日本では、現代の高性能な家に住む選択をせまられ、ログハウスの家を諦める方も多いかと思います。そんな方にピッタリなのが外壁材『ハーフログ』。快適な暮らしの建築方法に最適化したおすすめの外壁材です。
・ログハウス
自然の杉の木をそのまま円形に切り出して作るログハウス。室内外ともに丸太状の壁面となるため、夏は高い天井に熱気を逃し、冬は暖炉でゆったりと暖まれる、大自然の中で暮らしている感100%の癒しの家となります。
・外壁材『ハーフログ』
ログハウスは、近代的な家と比べると機密性に劣り、最新の断熱や空調設備を設置しようとすると、ログハウスならではの課題に直面することに。「ログハウスにしたいけど、屋内では近代的な設備で快適に過ごしたい!」と思う方に最適なのが外壁材『ハーフログ』。


『ハーフログ』は、最新の家の外壁材として取り付けが可能です。というのも、一般的な外壁材の板の部分を、丸太を半分に切って加工しているため、通常の外壁材と同様に取り付けが出来ます。「家の外観はログハウスのデザインにしたい!」という方にピッタリの外壁材です。

MM FACTORY STOREでは、ひのき(檜・桧)材のハーフログを製造しています。(杉ではありません、ご注意ください。)

ログハウスの外観がお好みのは、お気軽にお問い合わせください。

外壁材ハーフログ事例
国産ひのき外壁材『ハーフログ』Ow 塗料:エムフェクト
《鎧張り(よろいばり)》

[point3]鎧張り

日本では、甲冑の鎧のデザインに似ていることから名付けられた『鎧張り』。雨水が中に入りにくく、釘を使用しなくても比較的簡単に作れる構造のため、古くから日本だけでなく、アメリカやヨーロッパでも多く使わる工法です。


一時期は日本では少なくなってきていましたが、今では逆に他の家にはないデザインであることや、カラフルでおしゃれでかわいい、好みの色の外装に出来るなど、外壁材として選ぶ方が増えてきています。

鎧張り:アメリカ風の家
・杉などの木製の鎧張り
長い杉板を、上から被せるように重ねて作るので、雨水が屋内に入りにくい構造になっています。見た目が鎧に似ているのでこの名になったとのこと。
板は、雨に濡れたり、湿気や乾燥で反ってしまうので、板の両側は「押渕」という縦に長い棒状のものでしっかり固定します。

木の壁材は、窯業の素材よりも軽量かつしなるため、地震対策が施してある建物であれば、倒壊しにくい性質を持っています。

デザインは、自然の年輪を楽しむクリア系塗料や、カラーリングでアメリカ風のデザインも可能です。また、杉板を燻して「焼杉」の鎧張りにすることも可能です。


 自然の木の板の問題点は、太陽光や雨水による劣化が他の素材に比べると速いので、メンテナンスの頻度は他の素材より多くなります。そのため、雨に濡れにくい壁や雨に強い塗料を使用するのがおすすめです。

MM FACTORY STOREでは、雨水に強く、湿気や害虫に強い、自然由来の原料を使用した『エムフェクト』塗装を施した鎧張り材も販売しています。

当社では塗装後に発送いたしますので、施工が簡単です。お気軽にお問い合わせください。

杉板の外壁材鎧張り:日本の家の事例
国産杉外壁材『鎧張り』Ow 塗料:エムフェクト
《縦張り》

[point4]縦張り

シャープなイメージの外観を作れるの縦張りの外壁材は、建物の下部から天井まで繋ぎ目のない、シンプルなデザインが可能です。


また、自然の木で作る外壁材は、木目を自然な模様で楽しむことが出来るため、庭や玄関に植樹した木や花、家の周辺の自然環境と調和しやすいデザインが特徴です。

杉板の外壁材:縦張りの日本の家
・杉などの木製の縦張り

長い杉板を縦に組み合わせているため、2階建の外壁を天井から地面付近まで同じ縦のラインで揃えることが可能です。さらに、縦張りは横幅が狭いため、樽のように、家の壁面の一部にアールをつけて曲線にすることも可能です。当社は、自社で外壁材を加工しているため、杉板の幅も調整が可能なのことから、木の外壁であっても、直線の壁と曲線の壁を、自由にデザインすることが出来ます。

また、家の壁面の構造に合わせて、横張りと縦張りの組み合わせすることで、アクセントにすることも出来ます。


縦張りの問題点は縦張りは、板を固定するための胴縁を横に張ることから、基本的に通気が悪くなるため、その対策をするのと良いです。これに加えて、自然の木の板の問題点は、太陽光や雨水による劣化が他の素材に比べると速いので、メンテナンスの頻度は他の素材より多くなります。そのため、雨に濡れにくい壁や雨に強い塗料を使用するのがおすすめです。

MM FACTORY STOREでは、雨水に強く、湿気や害虫に強い、自然由来の原料を使用した『エムフェクト』塗装を施した縦張り材も販売しています。

当社では塗装後に発送いたしますので、施工が簡単です。お気軽にお問い合わせください。

杉板の外壁材縦張り:株式会社丸紀(美浜)の事務所
国産杉外壁材『縦張り』Ow 塗料:エムフェクト
《ボーダー下見板》

[point5]ボーダー下見板

同じ横張りの鎧張りが立体的なデザインに対し、杉板と杉板の繋ぎ目の段差が小さいので、フラットなデザインの『ボーダー下見板』。

横長の板の内側は、板を固定するための胴縁を縦に配置するため通気性がよく、湿気や温度に強い特徴があります。また、横長の板は1人で施工出来るため、縦張りより簡易という良い面もあります。


自然の木の杉板の問題点は、太陽光や雨水による劣化が他の素材に比べると速いので、メンテナンスの頻度は他の素材より多くなります。そのため、雨に濡れにくい壁や雨に強い塗料を使用するのがおすすめです。

MM FACTORY STOREでは、雨水に強く、湿気や害虫に強い、自然由来の原料を使用した『エムフェクト』塗装を施した縦張り材も販売しています。

当社では塗装後に発送いたしますので、施工が簡単です。お気軽にお問い合わせください。

杉板のボーダー下見板の建物
《焼杉板》

[point6]焼杉板

焼杉板は、杉板の表面だけ火で炙り、黒く炭化した外壁材です。

杉などの木材を低酸素状態で燃やすと、木材に含まれる炭素が固着し、木炭となります。木炭は、分解や腐敗が起こらなくなるため長期保存が可能ですが、この性質を外壁に応用したのが『焼杉板』です。

日本では、焼杉板は古くから利用されていて、伝統的な手焼きが有名です。製法は、杉板3枚で三角錐を作り、煙突状にした内側を焼く方法です。手間はかかりますが、杉板が焼けた炭化層が厚く固くなるので、劣化が進みにくいため長持ちするようになります。


耐火性は、すでに木を焼いて炭の状態にしていますので、表面はこれ以上燃えないことから、延焼しにくい特徴があります。


メンテナンスの面でもパフォーマンスが高く、外壁部分は炭のため変化しないことから、外的要因による劣化が起こりにくいのが特徴です。万が一、なんらかの劣化が起こった場合でもその部分だけ取り換えれば良いので、コストも最小限で済む外壁材です。


焼杉板を使う場合の問題点は、炭の部分を触ると汚れたり、炭を削ると剥げ落ちてしまう場合があることと、表面以外は普通の杉板と同じため、湿度などの要因で反りや割れが起こる点です。

焼杉の下見板の日本家屋の玄関

現代では、手間がかからず、デザインのバリエーションを増やせる、バナーで焼く焼杉も多く使用されています。

MM FACTORY STOREでは、焼杉の取り扱いはありませんが、当サイトを運営している株式会社丸紀(美浜)では、取り扱いしておりますので、『焼杉の外壁材』が気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

焼杉のカラータイプ:日本の家屋
3:外壁材に使用する素材の選び方(メリット・デメリット)

[point7]素材ごとの特徴を知ろう

外壁材は主に「木材系、金属系、窯業系、樹脂系」の4種類に分けられます。木材系については2番にてご案内してきましたので、こちらでは「金属系、窯業系、樹脂系」の3種類のメリットとデメリットをご紹介します。

〔A〕金属製外壁材
ガルバリウム剛板に代表される『金属系』は、縦張りでの施工が多く見られます。

縦張りの金属系はデザインがシャープなため、工業的なかっこいいデザインの家にすることが可能です。しかもメンテナンスがほぼ不要で、約20年から30年使い続ける耐久性があります。

さらに軽量のため施工しやすく、地震にも強いです。また、塩害にも強いため、海に近い家にも適しています。


非常に機能性の高く、好きな人には最適なデザインになる金属系の外壁材ですが、唯一の弱点は「デザインのバリエーションが少ない」ことにあります。屋根と外壁の両方に使用するとデザインに統一性が出ますが、倉庫や事務所のようなイメージの外観になるため、屋根だけ金属系を使っている家が多くみられるなど、好みが分かれるところです。

〔B〕窯業系外壁材
セメントと木材遷移を板状に加工した『窯業系』は、日本の外壁材の約8割を占めていると言われており、縦張りもあります。

大量生産により価格も抑え気味で、耐火性に優れており、デザインも木目調が可能など幅が広いのが特徴です。


問題点として一番大きいのは、窯業系は素材の特性として通気性が良くない傾向があるため、外壁材の内側の通気を良くする加工をしっかり行う必要があります。

さらに、「蓄熱性がある」ため放熱の工夫が必要であること、水を含みやすい性質のため塗膜が剥がれると劣化してカビの発生につながります。また、重量が重いため家の柱や壁に荷重がかかることや継ぎ目にシーリング加工が必要なので、デザインに影響します。

〔C〕樹脂系外壁材
アメリカ西海岸のカリフォルニアやカナダに多い「樹脂系」は『ラップサイディング』として有名です。

主な素材は塩化ビニール樹脂のため水や湿気をほとんど吸わず、塩がついても雨などで自然に流れ落ちるため、劣化しにくいのが特徴です。

さらに、素材自体に顔料が練り込まれているので、長期間建てた時の美しさをキープすることが可能なので、メンテナンスをする必要はほぼありません。

デザインは、アメリカやカナダの家のように、横張りのボーダーでにすることで、日本の家のデザインとは異なった外観にすることが出来ます。


良い面が多い樹脂系ですが、施工実績のある業者が少ないことから、取り扱い出来る工務店が近くにあるかどうかの確認が必要です。また、素材が高いので、建築予算内に収められるかどうかも検討する必要があります。

カナダ風のサイディング(鎧張り)の日本の家
4:杉の外壁材を長く楽しむ塗料『防虫・防腐・防カビ・防アリ』

[point8]長く使用してSDG'sに貢献する

杉の外壁材を少しでも長く楽しむには、虫や蟻などの生物対策、多湿や空気の滞留によるカビ・腐食対策が必要です。

こちらでは、杉の外壁材の劣化を防ぐ塗料についてご案内いたします。

『エムフェクト』杉などの外壁材の腐食防止に最適!

・防虫・防腐・防カビ・防アリ
『エムフェクト』には、防虫・防腐・防カビ・防アリ効果があるため、杉板の劣化を遅らせることが可能です。

また、当社の杉板は部分交換が可能なため、経年劣化で悪化した杉板は、必要な範囲だけ対応すれば良いことから、メンテナンス費用も安く済ませることが可能です。

・自然由来の原料を使用

エムフェクトは、自然由来の原料で作られた外壁材用の塗料です。
自然由来のため安全性が高く、食品衛生法、ホルムアルデヒド、米国FDA規格等、一般的な安全証明を取得しているので、小さなお子様がいるご家庭の家でも、外壁材の塗料として安心してご利用可能です。

杉板などの外壁材縦張り:日本の家
5:美しい木目を長く維持する塗料『セルフクリーニング機能』

[point9]長く杉の木目を楽しむ

杉の外壁材を少しでも長く楽しむには、雨水や汚れがつきにくい環境や、防水、防塵に関連した塗料を使用すると効果的です。

杉の外壁材が、軒下など、屋根が大きく張り出している場所は、雨が壁に付着しないので杉板が受ける外的要因が小さくなるため望ましい環境です。

一方、軒がそれほど張り出していない場所や、埃がつきやすい場所は、雨水や埃に強い塗料を使用することで、、杉の外壁材の劣化を防ぐことが望ましいです。

こちらでは、雨水や埃の付着に強い塗料についてご案内いたします。

『エムフェクト』杉などの外壁材の劣化防止に最適!

・セルフクリーニング機能、帯電防止機能
エムフェクトは、セルフクリーニング機能と帯電防止機能を有しています。

帯電防止機能により、埃がついても固着しにくい性能があります。また、水を弾くため、雨が付着しても塗料に染み込みにくくなっています。

そして、セルフクリーニング機能により、雨の日も、雨粒と汚れが外壁に固着せず、埃と共に雨粒も流れ落ちやすくなっています。

これにより、雨粒が流れ落ちた後に出来るシミも出来にくいことから、杉の外壁材の表面はきれいな状態が長く続くので、メンテナンスの回数を減らすことが出来る塗料となっています。

・自然由来の原料を使用

エムフェクトは、自然由来の原料で作られた外壁材用の塗料です。
自然由来のため安全性が高く、食品衛生法、ホルムアルデヒド、米国FDA規格等、一般的な安全証明を取得しているので、小さなお子様がいるご家庭の家でも、外壁材の塗料として安心してご利用可能です。

エムフェクト:外壁材塗料セルフクリーニングと帯電防止の説明
6:建築現場の時間短縮!『建材工場で塗装した杉の外壁材を納品』

[point10]建築日数を減らして費用を抑える

杉などの木の外壁材は、現場で塗装を施す場合も少なくないため、塗装のための人件費と建築期間が長くなります。


MM FACTORY STOREの木製の外壁材は、建材会社の丸紀(美浜)が塗装を行いますので、現場で発生する塗装のための費用が必要なく、建築日数の短縮が可能です。

さらに、塗装のムラが出ませんので、外壁材の美観がきれいに仕上がり、塗料の廃棄も出ませんので環境にも優しい建築現場にすることが可能です。

外壁材の塗料はご選択可能です!

・塗装の納品が可能
当社は、外壁材も内装壁材も、弊社にて塗装後に納品することが可能です。

塗装可能な塗料も、高性能の外壁用の塗料『エムフェクト』や『キシラデコール』、『オスモカラー』や『リボス』など多数取り扱いしています。

カラーバリエーションも豊富ですので、お客様の好みに合わせて塗料やカラーの選択が可能です。

ぜひ、工期の短縮と建築費用の低減にお役立てください。

外壁材用の塗料の説明:エムフェクト
外壁材用の塗料の説明:キシラデコール
外壁材用の塗料:オスモカラーとリボス
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